昨夜のカレー、明日のパン
今年の初読書は,木皿泉さんの「昨夜のカレー,明日のパン」だ。今日一日で読み終わった。同居するギフとテツコを中心とした,取り巻く人々がそれぞれ主人公となった短編集ともいうべき小説だ。何年も前に亡くなったギフの妻夕子や,テツコの夫一樹であったり,ギフの隣に住むタカラのエピソードが語られ,読み進むうちに,全体の人間関係がわかる。みんな優しく,いい人間。
明日のパンをおつかいに行ったとき,一樹の傘に入って来た少女は,昨夜のカレーのにおいがした。数年後運命的な再会をした少女が,テツコなんだろうなと思った。
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