旧糟谷邸と尾崎士郎記念館
西尾市吉良町荻原大道通の尾崎士郎記念館・旧糟谷邸に行った。
旧糟谷邸は,江戸時代のこの地の大地主で,三河木綿の総問屋であった糟谷縫右衛門家の屋敷である。主屋・長屋門・土蔵・屋敷神などの建物は,愛知県指定文化財となっている。糟谷家は,現千葉県の大多喜藩(大河内松平家)の御用達商人でもあり,木綿の他,干鰯・米・味噌なども商ったという。一時三河吉田藩の藩主であった松平伊豆守家も松平大河内家だが,調べると元々は親戚筋であるようだ。
主屋には,みせ部・座敷部・数寄屋部があり,いくつもの部屋があることに驚いた。廊下を歩いていると,庭がきれいで,とても落ち着く。ところどころに萩の株があるのがいい。
旧糟谷邸に隣接して「尾崎士郎記念館」がある。尾崎士郎は,「人生劇場」で有名。尾崎士郎は,幡豆郡横須賀の郵便局長の家に生まれ,早稲田大学に進学したが,実家が没落し除籍となる。その後,小説家となり,「人生劇場」を発表したという。もともと吉良町の図書館にあった尾崎士郎の展示コーナーを独立させ,記念館を開設したそうだ。東京都大田区の尾崎士郎自宅の書斎も移築されている。(写真は書斎内部)
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