シリーズ藩物語・三河吉田藩
「シリーズ藩物語・三河吉田藩」(久住祐一郎:現代書館2019年7月刊)を読んだ。以前,久住さんの著書「三河吉田藩・お国入り道中記」を読み,2冊目。この本では,秀吉時代の池田輝政が治めていた頃から始まり,徳川政権になって吉田藩が成立してからの歴代の藩主22人について,くわしく記述している。
第14代と16~22代は,知恵伊豆と呼ばれた松平信綱の大河内松平家が藩主となっている。最後の藩主第22代松平信古(のぶひさ)は,1862(文久2)年~1865(元治2)年に大坂城代を務めている。在任期間中には第一次長州征伐もあり,大変困難な役割であった。大坂城代の役を解かれた後の1868(慶応4)年には,将軍慶喜が大坂を脱出したことを知り,信古も4,5人の家臣と共に大坂を脱出して吉田に帰ったという。そして,その後新政府に恭順したという。
また,幕末に吉田城下の牟呂村で最初に起こった「ええじゃないか」騒動のことも書かれていて,おもしろかった。
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