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2020/09/06

記念講演会「旅人は伊勢をめざす」

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豊橋市二川本陣資料館では,8月1日から9月27日まで,企画展「旅人は伊勢をめざす~お伊勢まいりの歴史~」を開催している。今日は,その記念講演会「旅人は伊勢をめざす」に行ってきた。定員15名のこの講演会に運良く参加することができた。写真は,歌川広重画の浮世絵「伊勢参宮宮川の渡し」。絵が斜めになっているのは,展示の関係。でも,写真撮影OKでうれしかった。

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講演したのは,二川本陣資料館学芸員の和田実さん。伊勢参宮の目的には,①信仰の旅→娯楽の旅,②通過儀礼としての参宮,③年中行事としての参宮があるそうだ。伊勢神宮に参ったあと西国の社寺を巡ったり,江戸見物のあと秋葉山と鳳来寺を経由して伊勢へ行ったりと,さまざまなルートがあったようだ。また,約60年に一度,おかげ参りがあったという。写真は,おかげ参りののぼり。

東から伊勢に参る場合,東海道を宮まで行き,七里の渡しまたは佐屋街道三里の渡しで桑名まで行って伊勢街道を進むのがふつうである。このルートだと通常4日かかるが,吉田から船で直接伊勢に渡るとわずか半日で行けるので,吉田は賑わったようだ。おもしろかった。

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コメント

 記念講演は、密を避けるために人数を絞っているのでしょうね。15名の中に入れて良かったですね。

 江戸時代の人たち、ずいぶんと大遠征もしたのですね。あまり旅に出られないとなると、出たついでにあちこち寄ってしまおうということなのでしょうか。

 海路は早いですね。壺屋さんの船。

投稿: 玉村の源さん | 2020/09/07 02:28

ゑび屋さんの引札には,掛川から東海道・浜松・二川経由の経路もかいてあります。講師の和田さんは,秋葉・鳳来寺経由が多かったが,二川経由も多かったといっていました。

吉田の船町から小舟で豊川を下り,途中で大きな帆船に乗り換えて,三河湾を西に向かったようです。この船便が繁盛したことで,宮や佐屋経由の客が減り,幕府に訴えが行われたようです。でもそのときの老中が,三河の出なので,吉田に有利な判決だったようです。

あと,伊勢講などができ,お金を出し合いくじで順番に伊勢まいりをしたという話もありました。二川本陣横の清明屋にかかる浪速講は,旅籠組合のようなもので,この浪速講の旅籠は安心ですよという,しるしなのだそうです。おもしろいですね。

投稿: 萩さん | 2020/09/07 20:11

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