永井路子著「北条政子」
今日までに,電子書籍で,永井路子著「北条政子」(ゴマブックス 2015年11月20日)を読み終えた。古くは講談社から1969年に刊行され,角川文庫や文集文庫でも出版されているようだ。
北条政子は,誰もが知る鎌倉幕府初代将軍の源頼朝の正妻である。NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」が放送中であり,暇つぶしに読んでみることにした。このドラマ放映までは,頼家が将軍になったときにできた13人の合議制など,全く知らなかった。この本では,13人の合議制のことはあまり詳しく語られてはいないが,頼家の心が政子から離れていった背景や,権力を奪われていった頼家の悔しさなどがわかりやすく描かれていた。
小説の前半は,頼朝を愛し愛された幸せが描かれているが,後半は,大姫・三幡・頼家・実朝を次々に亡くした母としての苦しみ・葛藤が描かれ,少し悲しい。信じていた公暁に,実朝を暗殺された悲しみ・喪失感・・・。
最近のコメント