2024/07/30
2024/07/24
2024/07/14
地中海世界の歴史1/神々のささやく世界
地中海世界の歴史1/神々のささやく世界 オリエントの文明(本村凌二著 講談社選書メチェ 2024年)を読んだ。
歴史の学習のはじめに必ず出てくるのが,古代の四大文明。ピラミッドで有名なナイル川流域のエジプト文明。ティグリス・ユーフラテス川流域のメソポタミア文明。大河の流域に発生した文明と何となく分ってはいても,詳しくは知らない。そんななかで,本村凌二氏の「地中海世界の歴史」シリーズの発刊を知った。「地中海世界」とは,文明発祥の地メソポタミアからローマ帝国の崩壊まで,多彩な文明が興亡した4000年にわたる歴史世界のことだそうだ。
メソポタミアの地にはシュメール人によるウル王朝ができ,ジックラトと呼ばれる神殿が作られたことや,バビロンのハンムラビ法典につながる最古の法典が作られていたことなどがくわしく述べられている。そして,ナイル川流域では,BC3000年頃のエジプト初期王朝時代から,BC1000年の第24王朝までの歴史が述べられている。ギザのピラミッドやツタンカアメン,ラメセス2世なども興味深い。
オリエントは,大きくいうとメソポタミアとエジプトという「肥沃な三日月地帯」と,その二つの地域にはさまれた古代シリアの二つに分けられる。その古代シリアで勢力を伸ばした民族に,ヘブライの民(ユダヤ人)とフェニキア人がいた。ヘブライの民は,エジプトに捕らわれ奴隷になっていたが,指導者モーゼのもと,「約束の地」カナンへ移り住み,やがてユダヤ教という一神教を生み出した。また,現在のイスラエルにあたる地域の沿岸部には海の民フェニキア人が海洋貿易で繁栄し,エジプトのヒエログリフを簡略化してアルファベットを開発したという。
読み応えのあるすごい本だった。私には難解で,1冊を読むのに一か月もかかった。全8巻だが,興味深い本だった。
2024/07/06
新五千円札の顔 津田梅子
「梅子と旅する。 日本の女子教育のパイオニア」いのちのことば社フォレストブックス 2024刊」を読んだ。
津田梅子は1864(元治元)年に,幕府外国奉行所の通訳・津田仙と妻初子の次女に産まれた。岩倉使節団の女子留学生として,アメリカに渡った5人のうちの一人で,出発時は満6歳であった。アメリカでは現在の大使館にあたる日本弁務使館の書記官チャールズ・ランマン氏宅に預けられ,ランマン家の娘として育てられた。17歳で日本に帰国するまで,アメリカでの教育を受けてきた梅子は,日本での女子教育の重要性を認識し,1900(明治33)年に津田塾大学の前進である,女子英学塾をを設立している。本の帯には,「津田梅子が手渡した次世代へのバトン。」とある。女子英学塾・津田塾大学での教えが,卒業生たちに伝わっているいるということだという。
まだ新五千円札にはお目にかかっていないが,新札を手にするのが楽しみとなった。
読みやすい本であったが,ついウツラウツラして,本にコーヒーをこぼしてしまった。ごめんなさい。
2024/07/05
戸定邸(旧徳川家住宅松戸戸定邸)へ行ってきた。
6月29日(土)に,松戸市の戸定邸(旧徳川家住宅松戸戸定邸)に行ってきた。戸定亭は,水戸徳川家の当主徳川昭武が邸宅を構えたところ。徳川昭武は,15代将軍徳川慶喜の弟で,慶喜の名代としてパリ万博へ行ったことで知られる。幻の16代将軍と言われる。
このパリ万博使節団には,渋沢栄一も同行している。ちょうど渋沢栄一の新一万円札が発行されたところ。
戸定亭見学の前に,松戸市戸定歴史館を見学した。ちょうど,「戸定だよりー絵葉書から見る暮らし」という展示会を開催中だった。徳川昭武やその親族が送った絵はがきが多数展示されていた。昭武は写真が趣味で,写した写真を絵はがきにして送っていたという。ずいぶん筆まめ。歴史館では,もっと徳川昭武の人生や業績についての展示が見たかった。
写真は,歴史公園から見た戸定亭。
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