地中海世界の歴史3/白熱する人間たちの都市
地中海世界の歴史3/沈黙する神々の帝国 エーゲ海とギリシャの文明(本村凌二著 講談社選書メチェ 2024年)を読んだ。前編の地中海世界の歴史2/沈黙する神々の帝国 を読んでから,実に3か月もかかってしまった。
本編は主にBC500年からBC300年にかけての,ギリシャの古典期に焦点を当てている。読むのにあまりにも時間がかかってしまったので,前の方は忘れてしまった。
とにかくアテナイ(アテネ)とスパルタのポリスの違いがくわしく書かれていた。アテナイはギリシャの中心的ポリスで,直接民主制をとっていた。市民は戦争に行く義務がある。その市民は,何人もの奴隷を持ち,奴隷に働かせていた。奴隷は,アテナイが戦いで勝ち,負けた相手の国から連れてきた者もいる。奴隷から生まれた者は,奴隷の身分のまま。アテナイの繁栄は,奴隷制の上に成り立ち,市民は奴隷制を当然な者としていたということには驚かされた。女性は家から外へ出ず,買い物などは奴隷に行かせていたという。男女差別の世界だ。
一方,スパルタは,子供を幼いうちから軍事施設のような学校で鍛錬し,戦いのために育て上げていたという。これがスパルタ教育か。スパルタは,アテナイとの戦いに勝ったが,人口が少なくやがて衰退していく。アテナイには,パルテノン神殿を始め有名な遺跡が残っているのに対し,かつてのスパルタの土地は,今ではほとんど何も残っていないそうだ。
哲学者,ソクラテス,プラトン,アリストテレスのこともくわしく書かれていて,勉強になった。
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