「王国への道-山田長政ー」を読んだ
「王国への道-山田長政ー」(遠藤周作 新潮社文庫1984年刊 【1981平凡社】)を読んだ。朱印船貿易が盛んなときに日本町がフィリピンやタイ・カンボジアがつくられたことに興味を持ったのが読むきっかけ。
慶長19年,長崎を追放されマカオに向かう切支丹の船があった。この船に同乗したのが,切支丹の西ロマノ(後のペドロ岐部)と,主人公藤蔵(後の山田長政)であった。藤蔵は切支丹ではないが,マカオで中国人商人と会い,タイのアユタヤの日本町に行き貿易を行うことになる。そして,アウタヤ王宮の日本人傭兵の頭領として活躍する。しかし王宮内の権力争いに巻き込まれ,最後は毒殺される。
もう一人のペドロ岐部は,マカオでは神父になれないことが分かり,船でインドのゴアに渡った。そこから陸路ペルシャを経てエルサレムに入り,ローマについた。ローマで神父になり,日本に戻って迫害された切支丹を励ましたが,密告により逮捕,拷問され死去した。
この二人は歴史上の人物だが,アユタヤでの長政の活躍と二人の交流はなどは遠藤周作の創作で,楽しめた。遠藤周作の作品は,「狐狸庵」先生とよばれた時期の随筆を,学生時代に読んで以来。
| 固定リンク



コメント