「女王の時代 -野上豊一郎の文学より-」を読んで
「女王の時代 -野上豊一郎の文学より-」(稲垣信子著:豊川堂2018年刊)を読んだ。昨年から「地中海世界の歴史」を読んでいるが,古代のギリシャ・エジプト・マケドニアなどの歴史にふれることができてきた。そういえば以前購入し少しだけ読んで,そのままにしておいたこの本のことを思い出して,読んでみた。野上豊一郎の「クレオパトラ エジプトの王たちと女王たち」(1941年)と「シェバの女王」(1947年)の2冊の本を読んだ解説書となっている。野上豊一郎は,1938年イギリスとの交換教授でイギリスへ向かう途中にエジプトを旅行し,古代エジプトの歴史について取材したという。
「クレオパトラ」には,王イクナットン,王ラメセス二世,女王ハトシェプスト,女王クレオパトラについて書かれている。
「シェバの女王」は,シェバの女王,王ソロモンの智恵,王ソロモンの後宮,パウロと奴隷,十二使徒,ゲッセマネの小童,という構成である。イエスと十二使徒のことも書かれており,キリスト教の布教のことも書かれていた。
読後にネットで調べると,クレオパトラは,アレクサンドロス大王が病死した後,エジプトにできたプトレマイオス王朝の女王であること。シェバという国はエチオピアか南イエメンにあり,シェバの女王は,イスラエル王ソロモンに会いに出かけたことなどがわかった。
そういえば,著者の稲垣信子さんの夫稲垣瑞雄さんは豊橋出身で,以前「朱光院」という本を読んだことがあった。
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